風邪の季節になると、ドラッグストアの棚にずらりと並ぶ風邪薬。「どれを選べばいいの?」と迷ったことはありませんか?
実は、薬の選び方にはちょっとしたコツがあります。そして、セルフメディケーション税制を使えば、風邪薬の購入が節税につながることも!
この記事では、市販の風邪薬を上手に選ぶポイントをわかりやすく解説します。
そもそも「セルフメディケーション」って何?
セルフメディケーション(Self-Medication)とは、自分自身の健康を自分で管理・維持することです。ちょっとした体調不良のときに、すぐ病院へ行くのではなく、まず市販薬で対処する、という考え方です。
忙しい毎日の中で、軽い風邪のたびに受診するのは大変ですよね。市販薬をうまく活用することで、自分のペースで体調管理ができます。
OTC類似薬の保険適応外の制度に関しても議論されており、今後ますますセルフメディケーションが大切になってきます。
知っておきたい!「セルフメディケーション税制」
セルフメディケーション税制とは、スイッチOTC医薬品を年間12,000円以上購入した場合、超えた分(最大88,000円まで)を所得から差し引ける制度です。2017年にスタートし、2026年度末まで延長されています。
→「セルフメディケーション税制」別記事詳しい解説はこちら
どんな薬が対象?
対象となるのは「スイッチOTC医薬品」と呼ばれる薬です。これは、もともと医師が処方する医療用医薬品の成分が、市販薬(OTC医薬品)として転用されたもの。厚生労働省が指定した品目リスト(スイッチOTC対象品目リスト)に掲載されている薬が対象です。
パッケージに「セルフメディケーション税制対象」のマークが印刷されているものもあるので、購入時に確認してみましょう。

申告に必要なもの
- 対象薬品のレシート(薬品名・金額が記載されたもの)
- その年に健康診断・予防接種・がん検診などを受けていること(※どれか1つでOK)
- 確定申告(もしくは年末調整)での手続き
レシートは捨てずに保管しておくことが大切です!
「スイッチOTC」ってどんな薬?
「スイッチOTC(Switch OTC)」とは、医療機関でしか処方されなかった有効成分を、一般の薬局・ドラッグストアで購入できるようにした市販薬のことです。
長年、医療の現場で安全性・有効性が確認されてきた成分が使われているため、市販薬の中でも特に信頼性が高いとされています。風邪薬の分野でも、多くのスイッチOTC医薬品が販売されています。
たとえば:
- イブプロフェン(解熱・鎮痛)
- カルボシステイン(鼻づまり・去痰)
- ロキソプロフェン(解熱・鎮痛)
これらはすべて、もともと医療用として使われていた成分で、現在はドラッグストアで手軽に購入できます。
症状別!風邪薬の選び方
風邪薬を選ぶときの一番のポイントは、「自分の症状に合った薬を選ぶ」こと。「とりあえず総合風邪薬」という選び方も悪くはありませんが、症状が限られているときは、ピンポイントで対応できる薬のほうが体への負担も少なくなります。
① 熱がある・頭が痛い・のどが痛い
こんなときは熱を下げたり痛みを和らげる「解熱鎮痛成分」に注目しましょう。
イブプロフェン(Ibuprofen)
炎症を抑えながら熱や痛みを和らげます。効果が出るのが比較的早いのが特徴。胃への負担があるため、食後に飲むのがおすすめです。
アセトアミノフェン(Acetaminophen)
胃にやさしく、子どもや妊娠中の方にも使いやすい成分です。作用は穏やかですが、安全性が高いのが魅力。
ロキソプロフェン(Loxoprofen)
医療用から転用されたスイッチOTC成分の代表格。解熱・鎮痛効果が高く、風邪の発熱や頭痛・のどの痛みに効果的です。胃への負担に注意が必要です。薬剤師のいる薬局やドラッグストアで購入可能です。
② 鼻水・くしゃみがつらい
こんなときは「抗ヒスタミン成分」に注目しましょう。
クロルフェニラミン・d-クロルフェニラミン
鼻水やくしゃみを抑えるアレルギー症状に効く成分。風邪の鼻症状にも効果的ですが、眠気が出ることがあります。
セチリジン・フェキソフェナジン
眠くなりにくい抗ヒスタミン成分。日中でも活動したい方に向いています。
③ 鼻づまりがひどい、たんが出る
こんなときは「鼻粘膜調整•去痰成分」に注目しましょう。
カルボシステイン(Carbocisteine)
鼻の粘膜の状態を整えて、鼻づまりを改善する成分です。また、たんのきれをよくする成分です。「鼻水を止める」というより「鼻の通りをよくする」という働きをします。
④ たんが絡む
こんなときは「去痰成分」に注目しましょう。
ブロムヘキシン(Bromhexine)
たんをやわらかくして出しやすくする成分。ゴロゴロとしたたんの絡んだせきに効果的です。
カルボシステイン
たんの粘度を下げてくれる成分。鼻づまりにも使われる成分です。
⑤せきが出る
こんなときは「鎮咳成分」に注目しましょう。
ジヒドロコデイン
せきを抑える鎮咳成分。激しいせきが続くときに使われますが、眠気などの副作用に注意が必要です。12歳未満の小児には使用できません。
デキストロメトルファン
せきを抑える鎮咳成分。眠気やめまいなどの副作用に注意が必要です。
チペピジン
せきを抑える鎮咳成分。眠くなりにくく、小児にも使用されます。
⑤ 症状が複数ある(熱・せき・鼻水・のどの痛み)
こんなときは「総合風邪薬」が便利です。
複数の成分がバランスよく配合されており、熱も鼻水もせきも一度にケアできます。
ただし、総合風邪薬は成分が多い分、自分に必要のない成分まで摂取することになります。症状が1〜2つに絞られているなら、専用の薬を選ぶほうがベターです。
薬を選ぶときの5つのチェックポイント
① パッケージの成分表示を確認する
「有効成分」の欄を見て、自分の症状に合った成分が入っているか確認しましょう。成分名がわからないときは、薬剤師や登録販売者に聞くのが一番です。
② 「セルフメディケーション税制対象」マークを確認
節税を活用したい方は、パッケージにこのマークがあるか確認を。対象品目は厚生労働省の公式リストに掲載されており、毎年更新されています。
③ レシートを保管する
税制対象薬を購入したら、レシートは必ず保管しておきましょう。薬品名・購入日・金額が記録されていることが必要です。
④ 他の薬との飲み合わせに注意
市販薬でも、他に飲んでいる薬と相互作用が起きることがあります。複数の薬を飲んでいる方は、必ず薬剤師に相談してください。特に、解熱鎮痛薬を複数の薬で重複して飲まないように注意が必要です。
⑤ 持病がある方は特に注意
高血圧・糖尿病・腎臓や肝臓に疾患がある方は、市販の風邪薬が使えない場合があります。かかりつけ医や薬剤師に確認してから購入しましょう。
こんなときは病院へ!市販薬の限界を知ろう
市販の風邪薬はあくまで「症状を和らげる」ためのものです。
以下のような場合は、早めに医療機関を受診してください。
- 高熱(38.5℃以上)が3日以上続く
- のどが非常に強く腫れていて、食べ物・飲み物が飲み込めない
- 激しいせきが続いて呼吸が苦しい
- 症状が1週間以上改善しない
- 乳幼児・高齢者・妊娠中の方で症状が重い
まとめ
市販の風邪薬を上手に使うポイントをまとめると、次の3つになります。
- 症状に合わせて選ぶ:総合風邪薬が万能とは限りません。熱・せき・鼻水など、自分の症状をよく確認してから選びましょう。
- スイッチOTC医薬品を活用する:医療用成分を含む信頼性の高い市販薬で、セルフメディケーション税制の節税メリットも活かせます。
- レシートを保管する:年間12,000円を超えた分が控除対象になります。購入のたびにレシートを保管しておくのが節税のコツです。
ドラッグストアで薬を選ぶとき、ぜひこの記事を参考にしてみてください。わからないことがあれば、薬局にいる薬剤師さんに気軽に相談するのが一番の近道です。健康な毎日のために、セルフメディケーションを賢く活用しましょう!
※ この記事は一般的な情報提供を目的としており、個別の医療アドバイスではありません。薬の選択や服用に不安がある場合は、薬剤師や医師にご相談ください。セルフメディケーション税制の詳細は、国税庁の公式サイトや最寄りの税務署でご確認ください。

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