ジェネリック医薬品のデメリットは?先発品との違いと見分け方

コラム

ジェネリック医薬品とは、先発医薬品(新薬)の特許が切れた後に販売される、同じ有効成分・同じ効能効果をもつ医薬品です。独立行政法人医薬品医療機器総合機構(PMDA)も、そのように説明しています。

薬局で「ジェネリックにできますが、どうされますか」と聞かれて、返事に迷ったことはありませんか。安くなるのはありがたいけれど、効きが悪くなるのでは。副作用が増えるのでは。そう感じるのは自然なことです。

この記事では、先発品と「同じところ」と「違うところ」を分けて整理します。よく聞かれるデメリット、効き目や副作用の考え方、薬の名前だけで見分ける方法、そして2026年6月から変わった負担の話まで、順番に見ていきましょう。

ジェネリック医薬品と先発医薬品は何が違いますか?

まず、同じ部分と違う部分を分けます。ここが混ざると、判断できなくなります。

先発品と同じところ先発品と違うことがあるところ
有効成分添加剤
有効成分の量形・色・大きさ・味
効能・効果薬の名前
用法・用量価格(ジェネリックのほうが安い)
投与経路(飲み薬・貼り薬などの区分)製造販売する会社

PMDAは、後発医薬品を「先発医薬品(新薬)の特許が切れた後に販売される、先発医薬品と同じ有効成分、同じ効能・効果をもつ医薬品」と説明しています。また、承認にあたっては生物学的同等性試験によって、先発医薬品と治療学的に同等であることを確かめることが求められています。

つまり、体の中で有効成分がどう吸収されるかを実際に比べたうえで承認されているということです。「安いから中身が薄い」といったことはありません。

違うのは、有効成分以外の部分です。錠剤を固めたり、飲みやすくしたりするための添加剤、そして形や色、味。ここは製品ごとに工夫されているため、先発品と同じとは限りません。

ジェネリック医薬品のデメリットは何ですか?

正直にお伝えすると、デメリットがないわけではありません。ただし、その多くは「有効成分」ではなく「それ以外の部分」に由来します。

1. 添加剤が違うため、体質によっては合わないことがある

まれに、添加剤が原因で発疹などの症状が出ることがあります。ただしこれは、先発医薬品でも同じように起こりうることです。ジェネリックだから起こる、というものではありません。過去に薬でアレルギーが出たことがある方は、そのことを薬剤師に伝えてください。

2. 飲み心地や使い心地が変わることがある

錠剤の大きさ、粉薬の量、シロップの味、貼り薬の粘着力、点眼薬の差し心地。こうした部分は製品によって違います。「効かない気がする」と感じる原因が、実はここにあることもあります。

3. すべての薬にジェネリックがあるわけではない

特許が切れていない新しい薬には、ジェネリックが存在しません。

4. 製品や時期によっては、供給が不安定になることがある

同じ成分でも、前回と違うメーカーの製品になることがあります。見た目が変わって不安になったときは、遠慮なく薬局で確認してください。

なお、飲み合わせや併用の注意は有効成分によって決まるため、先発品からジェネリックに変えたことで新たな飲み合わせの問題が生じる、ということは通常ありません。

効き目や副作用は先発品と違いますか?

有効成分が同じなので、効き目や副作用の起こり方も基本的に同じと考えられています。前述のとおり、承認の際には生物学的同等性試験で先発医薬品との同等性が確認されています。

ただし、薬の効き方にはもともと個人差があります。同じ人が同じ薬を飲んでも、体調や食事のタイミングで感じ方は変わります。切り替えた直後は変化に敏感になりやすいので、「合わない」と感じたときは自己判断で中止せず、医師・薬剤師にご相談ください

特に、血中濃度の管理が重要な薬や、貼り薬・吸入薬のように使用感が効果に関わる薬では、医師が先発品を指定することもあります。その場合は指示に従ってください。

ジェネリック医薬品はどうやって見分けますか?

薬の名前を見れば、かなりの確率で判断できます。

厚生労働省は、医療用後発医薬品の販売名について、「含有する有効成分に係る一般的名称に剤型、含量及び会社名(屋号等)を付すこと」としています(平成17年9月22日 薬食審査発第0922001号)。

つまり、こういう形になります。

(成分名)+(錠・カプセル・液など)+(含量)+(会社名)
例:○○○○錠10mg「△△」

カギカッコで会社名が入っていたら、ジェネリック医薬品と考えてよいでしょう。一方、先発医薬品は成分名とは異なる商品名が付けられていることが多く、名前から成分が読み取れないことがよくあります。

名前以外にも、確認する方法があります。

  • 薬剤情報提供文書(薬局で薬と一緒にもらう説明書)の記載を見る
  • お薬手帳の記録を見る
  • 薬局で聞く — これがいちばん確実です

なぜジェネリック医薬品は安いのですか?

新しい薬を開発するには、長い年月と多額の費用がかかります。その分が先発医薬品の価格には含まれています。

ジェネリック医薬品は、すでに有効性と安全性が確認された成分を使うため、開発にかかる時間と費用を大きく抑えられます。臨床試験を一から行う必要がなく、生物学的同等性試験などで同等性を示すことになります。その差が価格に反映されています。

「安かろう悪かろう」ではなく、開発工程が違うということです。

ジェネリックに変えたいときは、どうすればよいですか?

薬局で「ジェネリックにしたい」と伝えるだけです。 処方箋の内容によっては、薬局で変更できます。

処方箋に一般名(成分名)で書かれている場合は、先発・後発のどちらを選ぶかを患者さんが選べる形になっています。この場合も、薬局で希望を伝えてください。

医師が変更不可としている場合は、薬局では変更できません。その場合は診察のときに医師にご相談ください。

迷ったときは、まず1種類だけ試してみるという方法もあります。かかりつけの薬局があると、こうした相談がしやすくなります(かかりつけ薬局のメリット)。

先発品を選ぶと負担はどうなりますか?

2026年6月から、先発医薬品を希望した場合の自己負担の仕組みが変わりました。ジェネリックがある薬で、あえて先発品を選ぶときには、差額の一部を自己負担する形になります。

詳しくは2026年6月から選定療養費が増額!薬局で先発品を選ぶと負担はどう変わる?で解説しています。

医師が医療上の必要があると判断した場合は対象外です。判断に迷う場合は、薬局で確認してください。

よくある質問(FAQ)

Q. ジェネリック医薬品は先発品より効きが弱いのですか?

A. 有効成分と量が同じで、生物学的同等性試験で同等性が確認されています。効きが弱くなるように作られているわけではありません。ただし、効き方の感じ方には個人差があります。

Q. 副作用はジェネリックのほうが多いのですか?

A. 有効成分が同じなので、副作用の起こり方も基本的に同じです。添加剤の違いで体質に合わないことはまれにありますが、これは先発医薬品でも起こりうることです。

Q. 先発品とジェネリックを混ぜて飲んでも大丈夫ですか?

A. 同じ成分の薬を重ねて飲むと、量が多くなりすぎるおそれがあります。切り替えるときは、どちらか一方にしてください。判断に迷う場合は薬剤師にご相談ください。

Q. 同じジェネリックでも、メーカーが変わることがあるのはなぜですか?

A. 同じ有効成分の製品を複数の会社が製造しているためです。供給の状況によって、薬局が取り扱う製品が変わることがあります。見た目が変わって不安なときは、薬局で確認してください。

Q. ジェネリックに変えたあと、元に戻せますか?

A. 戻せます。薬局か診察時に伝えてください。ただし、2026年6月以降は先発品を希望した場合の負担の扱いが変わっているため、あわせて確認することをおすすめします。

Q. 子どもの薬もジェネリックにできますか?

A. 薬によっては可能です。ただし、粉薬やシロップは味や飲みやすさが変わることがあります。お子さんが飲めるかどうかは重要なので、薬剤師にご相談ください。

Q. どの薬がジェネリックなのか、家で確認する方法はありますか?

A. 薬の名前に成分名とカギカッコ付きの会社名が入っていれば、ジェネリック医薬品と考えてよいでしょう。お薬手帳や薬剤情報提供文書でも確認できます。

まとめ

  • ジェネリック医薬品は、有効成分・量・効能効果が先発品と同じ。承認時に生物学的同等性試験で同等性が確認されている
  • 違うのは添加剤・形・色・味・価格。デメリットの多くは、この「有効成分以外の部分」に由来する
  • 添加剤で体質に合わないことはまれにあるが、先発医薬品でも同様に起こりうる
  • 薬の名前(成分名+剤形+含量+カギカッコの会社名)で見分けられる。お薬手帳や薬剤情報提供文書でも確認できる
  • 切り替えたい・戻したいときは薬局で伝えるだけ。効き方に不安を感じたら、自己判断で中止せず医師・薬剤師に相談を

※本記事は一般的な情報提供を目的としたものであり、医学的な診断や治療の代替となるものではありません。気になる症状がある場合や判断に迷う場合は、必ず医師・薬剤師にご相談ください。

参考文献・出典

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執筆・監修

くすりやきゅー(薬剤師/病院・保険薬局で10年以上勤務)
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